カンボジア政府、オンラインカジノのライセンス発行を中止
違法ビジネスの一掃目的か
プノンペン・ポスト紙などによると、カンボジア政府は8月半ば、オンラインカジノの新たなビジネスライセンスの発行を中止すると発表した。現在のライセンスは有効期限まで使用可能だが、その後の更新はされないという。
カンボジア在住の中国人ビジネスマンによると、オンラインカジノのライセンス保持者は中国人が多く、顧客も中国本土にいる中国人が多い。カンボジア政府の狙いは、ライセンスを隠れ蓑に行われる、違法なビジネスやインターネット詐欺の一掃とみられる。
実際、カンボジア司法当局はインターネットを使った詐欺集団を相次いで摘発している。クメールタイムズ紙などによると、8月にはシアヌークビルで127人の中国人がインターネット詐欺に関与したとして拘束され、9月10日にはプノンペンのセンソックで105人の中国人が拘束された。中国政府は、海外を舞台に行われるインターネット詐欺の摘発を歓迎しており、カンボジアでの摘発はこれからも続くとみられる。
また、9月5日付けのサウスチャイナモーニングポスト紙は、ライセンス発行中止後、「中国人の大量帰国が始まった」として、9月初めまでにすでに10,000人以上が、カジノビジネスのメッカであるシアヌークビルを離れた、との情報を紹介している。今回の動きが、カンボジアの中国人社会にどのような変化をもたらすか、注目される。
プノンペン・ポスト https://www.phnompenhpost.com/national/govt-halts-issuing-betting-permits
クメールタイムズ https://www.khmertimeskh.com/50642055/more-than-200-nabbed-over-voip-scams/
サウスチャイナモーニングポスト https://www.scmp.com/comment/opinion/article/3025687/how-cambodias-online-gambling-ban-sparked-great-chinese-exodus-2019
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