2020年12月23日
新型コロナ、緊張高まるタイ国境
タイの集団感染で
タイのサムットサコーン県で、ミャンマーからの移民労働者を中心に500人以上の新型
コロナ感染者が確認されたことを受け、カンボジア政府はタイ国境での防疫措置を強化。
特に、タイから戻った移民労働者に対し14日間の強制隔離を徹底するなどの対策をとって
いる。
バンコク・ポスト紙によると、タイ政府は12月20日までに、バンコクの南西に隣接する
サムットサコーン県における新型コロナ感染拡大について、576人の陽性者を確認した。
このうち516人が移民労働者だ。タイ政府はサムットサコーン県について、12月19日から1
月3日まで夜間外出禁止令を含むロックダウンとする措置をとった。同紙によると、感染
の中心となったのはサムットサコーン県内のエビ市場だという。
タイの集団感染発生についてカンボジア保健省は20日、タイ国境での健康チェックを徹
底することや、入国者に義務付けられている14日間の指定施設での強制隔離を徹底するこ
となど、緊急の通達をした。
カンボジア保健省は、「サムットサコーン県はカンボジアから約300キロメートル離れ
ているが、コッコン州・ポーサット州・バッタンバン州、ボンテアイミアンチェイ州、ウ
ドーミアンチェイ州などにタイとの国境検問所があることから、カンボジアへの感染拡大
を防止するため、カンボジアに入国した全ての旅客は14日間の完全隔離を必ず行うことや
、新型コロナの検査をすることなど、必要な措置をとること」との通達を出した。
これを受け、カンボジア西部のタイ国境では、タイ側から戻ってきたカンボジア人の移
民労働者たちが強制隔離になっている。クメールタイムズ紙によると、タイとの国境では
、20日だけでも500人以上が隔離された。現在のところ、感染者は確認されていない。
また、カンボジア労働省も、「当面の間、タイへの労働者あっせんを停止する」と発表。
仲介業者たちに送り出しを中断するよう伝えた。