カンボジア通信
6月17日
カンボジア政府、外国人への治療費、検査費請求
「やむを得ない」
カンボジア政府は現在、カンボジアに入国する外国人に対し、入国時のPCR検査や隔離費用、新型コロナウイルスに感染していた場合の治療費などを確実に支払ってもらうために、空港で現金3000米ドルを預託することを求めている。
プノンペンポスト紙は6月16日付の記事で、「フン・セン首相はカンボジア国内では外国人でも新型コロナウイルスの治療費は無料にする、としていたが、これは経済的に実現できない」とする経済財務省報道官の発言を報じた。
同紙によると、経済財務省のソクセンサン報道官は同紙の取材に対し、「フン・セン首相の発言は、カンボジア国内で母国に帰国できずにいる外国人に人道的な対応をする、という意味である」と、述べた。例えば、として同報道官は、2月にカンボジアのシアヌークビル港に寄港したウエステルダム号を挙げ、「首相は、母国に戻ることができず、カンボジア内に頼るべき人もいない旅行者たちを助けると言った」と、した。
さらに「今は新たな状況にあり、わが国は経済の再建と、入国制限の解除に向けて取り組んでいる。すべての国が同じことをしている。以前と同じではない。治療や検査の費用を請求しなくてはならない。無料では対応できない」
また、政府のシパン報道官も、治療や関連するサービスの費用を支払うのは国際的なスタンダードになっている、としている。
カンボジア国内ではこれまでに128人の感染者が確認されている。このうち半数以上の71人が外国人であり、彼らは無料で治療を受けたという。