イルヴリールのアジア万感 カンボジア 

ちょいと更新を怠った~。
今日からしっかりと書いていこう。

今回はまさに「万感」という言葉が、あてはままる出張でした。
僕は2011年の2月に初めてカンボジアを訪れた。
カンボジアに行った理由は、ビジネスでもなく、アンコールワット観光でもなく、プノンペン視察でもなく、ただ単純に「KUBOTA」という男に会うためだけに、カンボジアにいったのである。

彼とは30代前半に出会った。
まさに僕がイケイケの僕ちゃんだった時だ。
怖いものなんてない。
自分の力でなんでも出来るって過信した時だ。

当時は多くの仲間がいた。
仲間っていっていいのかな?
でもいた。

そして多くの仲間が去った。
とても多くの仲間が。
Mr.KUBOTAもその一人である。

原因は加藤和則の傲慢であろう。
でも意地でななく、後悔はしていない。
自分は大義を持ち続けた。
あっ、持ち続けたつもりね。

でも頭をガッツーンと打ったのは事実である。

あれから7年ほどが経ち、カンボジアでMr.KUBOTAと再会し、友情が再開したのである。
1年間、やれること、やれるだけ、一生懸命頑張った。
妻にも無理を強いて、頑張ってもらった。(Thanks)
多くの人が、心ある協力をしてくださった。(Thanks)
この気持ちに応えるために、絶対に諦めないと誓った。

しかし現実は酷である。
3月のプロモーション、売上ゼロ。
予想外の大苦戦だ。穴があったら入りたい気持ちだった。

しかし、勇気づける出来事が!あった。
SASAの社長が石鹸を200個購入してくれた。
このとき、お力をお貸し頂いたのが、岡田会長である。
この出来事がなかったら、僕は頑張り続けられたのか?と今でも思う。 
だから僕のカンボジアはいつも「すずめ」から始まるのです。

そして気を取り直して、リスタート。 
5月からは会場も借りて、弱小企業にとっては安くないお金をかけてプロモーション開始。 
協力企業様にも多大なるご協力を頂き、富裕層の方を大動員していただいた。
会場設営で商品を陳列していたときに、Mr.KUBOTAと汗をかきながらテンションがち上がりの記憶がある。
「やっべ~、これ全部売れたらどうします?」
「初日でなくなったらどうしましょう?」
「あっ、商品を入れる袋がない。買いにいかなくちゃ!」

二人とも妄想で昇天しそうになった。 

しかし、現実は酷であるⅡ。
BBバーガーで二人で張り込み。
会場から出てくるお客様が持つ、手提げ袋を見るたびに二人で大騒ぎしていた。
「やったー!」「やったー!めっちゃ売れていますよ!」

でもそれは、サンプルだけが入っていたのです。
会場に行くとKUBOTAと並べた商品は早朝のまま残っていました。
その後3日続けたプロモーションはすべて同じ結果で、売上はゼロでした。 

当然結果は5月のプロモーション売上ゼロ。
反省すべきは沢山ある。
今までの知識、ノウハウは通じないのか?
自信も揺らぐ。でも辞めるという気落ちはなかった。
(韓国は2回で諦めたのに。。。)

今思えば、何かポジティブな事を探し、それにすがり、鼓舞し、奮い立たせた。
「諦める」気持ちは微塵もなかった。
「なんでだろう?」
それは今もわからない。
「自分たちはできる」って信じていたからか?
Mr.KUBOTAと最高の作品を作りたかったからか?
その昔の舞台袖の状況か?
カンボジアが大好きになったのか?
答えは今もわからない。
ただ諦める気持ちは本当に全くなかった。

6月に自分自身検証し、反省し、そして覚悟を決めて、一人でカンボジアに弾丸で訪れた。
このとき、日本はボロボロだった。
大震災後の不況は弊社にとってもかなりの痛手。
何よりも日本の未来に対してかなりの痛手。
自分がなすべきことを考えた。

「日本」という底力を世界に見せるきっかけを作ることが使命と勝手に感じた。
カンボジアという国でやることを決めたのである。 
何の後ろ盾も、お金もない弊社みたいな弱小ベンチャーがやり遂げる事実が大事と思う。
そして販売契約をし、日本へ帰った。

そして7月も同様に会場を借り、提携企業様のご協力を得てプロモーション。
5月と同様に行なった。
「今度こそ!」
色んな反省を生かし、再チャレンジ!

しかし、現実は酷であるⅢ。
お客様売上はゼロである。
でも全くめげない。
覚悟を決めているから。
強い気持ちは心にしっかりある。

ここでまたミラクルが起こる。
ご動員していただいたお客様の中に、チャンパイスパのオーナー様がいらっしゃった。
「秋に改装を考えている。この製品、技術を導入したい」

「よし!」
ご尽力いただいた企業様にも報いることができる。
一筋の光が見えた。

日本に帰り、オダジMAN清に告げる。
最初は我々がカンボジアに行こうかとも考えた。
目の前に座る、オダジMAN清に冗談半分で、
「そうや、小田島が行けばええんちゃう?」
清は、
「えっ?僕ですか?」
しばらく時間をおいて、
「いいですね~」

僕は、
「えっ!まじっ!それは家で奥さんと話して決めたほうがええんちゃう?」

そして翌日、清は
「OKです」

「えっ!まじ?」
それからYOKO先生へのATSUKO先生のスパルタ教育が始まったのです。

そして9月にチャンパイでプロモーションを行う。
提携企業様、チャンパイスパ様が動員をして下さる。
マッサージは日本でも普通とは違うもの。
完全にATSUKOオリジナル。

技はとてもうけている!
隣のカフェで結果をオーナーがヒアリングしているのを盗み聞き。
しかし、僕とMr.KUBOTAは英語がわかりません。
VIICHITが同時通訳を行なった。

でも商品は売れない。
売上はほぼゼロ。
でもやる気はメーターを振り切って満タンである。
意気揚々と帰国した。

翌月10月に、清は自分が住む家を契約しにカンボジアを訪れて契約。

11月に清夫婦は赴任し、一日遅れで我々も訪れプレオープンのプロモーションを行なった。
多くのお客様、企業様、そしてKUBOTAさまのおかげで予想以上の成果を上げることができた。

2月に更に新たな技術を伝授し、カンボジアのお客様のニーズに合うマッサージを追加する。
この時は完全に
「カンボジア在住の日本人用の掛かりつけ美容部員」
を目指す。
皆様がいつまでも美しく健康にいるために最大の努力をすることが使命と悟る。

そして今回、5月手提げ袋にいっぱいの商品を入れて帰られるお客様を見た時に、自然と涙が出た。
あれから1年。Mr.KUBOTAと汗をかいて、準備し、打ちの
めされた時から1年。
感謝と感激と感動を感じ、涙が出たのです。いつになくお酒を飲んでしまったのです。
少し、地に足がつかない感じで過ごした今回の出張でした。

「万感」を感じたかったのかもしれません。

さらにサプライズのバースデーパーティー。
サプライズの自転車のプレゼント。
「あったけぇ~。本当にあったけ~。」

諦めないでよかった。

カンボジアの今は発展途上だからこそ、多くのお金が飛び交う。
自分にはそんなお金がない。
だから人に頼るしかない。
稼ぐためには、人が居て、裏切らない物がり、そしてようやく売上が発生する。

人>物>金

進出するためのお金は、日本で皆が必死に石鹸を一つ一つ売って、少ない利益を積み上げたもの。
進出に際して、小さい弊社にとっては大きな金額で、2月決算では大赤字に転落。

でも何一つ後悔はしていない。今回の件もそうだが、YOKO先生のみなぎる充実感のオーラ、TBちゃん、ソバンニちゃんのすごいやる気。
清の出過ぎたお腹(笑)
積み上げたものを大事に丁寧にドンドン繋いでいく。それを国を超えてやっていきたい。
それこそ、僕がおもう「JAPAN STYLE」だ。

儲け話が先行し、その儲け話のためのツール(物、投資話)、それに群がる人、
人<物<金

これは「JAPAN STYLE」ではないし、カンボジアには合わないのでは?と思う。
一攫千金を狙いたくなるだろうが、継続できる努力こそ、日本人にある最大の魅力。
こんなイカサマは今までの歴史でことごとく粉砕されている。

甘ちゃん?
いいですよ甘ちゃんで。
果糖ですから(#^.^#)

甘ちゃんだからこそ言いたい!

「若者よ、多くの心に響くような理念を持ち、大志を抱き、海外へ挑戦しよう」
「日本人は凄いんです!」と世界に示そう!
汗水たらして、地べたを這いつくばって、己の力で成し遂げろ!
巧みな話法で人からお金を集めるな!

理念と志を持ち、努力により集まる人こそが成功のための財産だ。
目先にとらわれず、日本人らしさを追求しよう。
楽じゃないよ。でもめっちゃ楽しい。
人生は一度っきり。
悔いなき人生をおくるために、自分自身に徹底的にストイックに生きよう!

1年間にかなり密度の濃い経験をし、それを一つ一つ乗り越えて今がある。
多くの人の支え、友情、心意気によって今がある。
これらは全てご縁である。
このカンボジアという国との良縁、お世話になっている皆様との良縁、これを大事にこれからもご恩返しを頑張っていきたいです。

今後とも皆さま、何卒よろしくお願い致します。

株式会社イルヴリール
代表取締役 加藤和則


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