カンボジア通信
世銀、カンボジアの経済成長率を2.2%に下方修正
世界銀行はこのほど、カンボジアの2021年の経済成長予測を4.0%から2.2%に下方修正した。プノンペンポスト紙などが報じた。カンボジア政府も2021年の経済成長予測を、今年初めの時点での4.1%から2.5%に下方修正している。
世銀が9月28日に発表した経済成長予測によると、「カンボジア経済は不透明度が高く、リスクが高い状態にある。国内ではワクチン接種が進んでいるが、感染拡大がさらに長引く可能性もある」と、指摘している。世銀は、今年第2四半期以降、カンボジア経済は停滞しつつも、サービス業、建設業、不動産業などはゆっくりと回復基調にあるという。
一方で、カンボジアの産業の柱でもある観光業が「事実上、壊滅状態である」としている。世銀のカンボジア担当エコノミストは「観光業セクターの失業状況は、カンボジアの経済成長に深刻な影響を与えた。失業率は、さらにタイなどからの移民労働者の帰国で高まっている」と、指摘した。
カンボジアの経済成長率については、アジア開発銀行(ADB)が9月22日、4月時点の4.0%から1.9%に下方修正した。ただしADBは、2022年には5.5%の高い成長率に戻るだろうと見込んでいる。
(参考:https://www.phnompenhpost.com/business/world-bank-lowers-gdp-growth-forecast)
出典日本カンボジア協会