カンボジア通信
4月26日
カンボジア、民間医療機関での新型コロナ患者受け入れを許可
カンボジア保健省は4月25日、民間医療施設での新型コロナ患者の受け入れを許可すると
発表した。これまでカンボジアでは、国が指定する公立病院でのみ新型コロナの検査や治
療が許されていた。首都プノンペンを中心に市中感染が広がり、2か月以上たった現在も
一向に収まる気配がないことから、医療崩壊の懸念が高まり、負担を分散する目的とみら
れる。
プノンペンポスト紙によると、新型コロナ患者の受け入れをしたいと考える民間医療機
関は、保健省に申請をし、許可後に受け入れを開始できる。受け入れを許可される民間医
療機関は、適切な医療環境やインフラ、医療人材、救急車の所有などの条件を満たしてい
ることが必要。
フン・セン首相は、新型コロナの感染者数が、プノンペンの病院の受け入れ可能数をす
でに超えていると発言しており、保健省は無症状者や軽症者は陽性でも自宅で療養するよ
うに指示した。保健省はその際に服用すべき医薬品やその量なども公表していて、軽症者
は自宅で自分で治療をするという事態になっている。
カンボジア国内では4月25日までに9975人の感染者が確認されており、そのうち74人が
亡くなった。プノンペンを中心とする市中感染はいまや全国に広がり、市中感染だけで
9427人になっている。
プノンペン都は4月28日までロックダウンが実施されたほか、シアヌークビル、タクマ
オ、ポイペトの一部などもロックダウンが実施されている。また、封鎖された地域の中で
もさらに感染者が多い場所はレッドゾーンに指定され、外出が一切禁止されるなど厳しい
防疫措置がとられている。
出典 日本カンボジア協会