カンボジア通信
10月13日
洪水の死者16人に
首都では豪雨被害も
カンボジア各地で10月初めから洪水が発生しており、被害が広がっている。
クメールタイムズ紙によると、10月12日までに全国で子供を含む16人が死亡した。
カンボジア内務省によると、洪水の被害が出ているのは、スバイリエン、プレイベン、
バンテアイミエンチェイ、カンダール、コンポントム、パイリン、プレアビヒア、コンポンチュナン、
ストゥントレン、バッタンバン、シェムリアップ、コンポントム、コンポンスプーなどの州で、広範囲にわたる。
なかでも被害が深刻な州はバッタンバンとポーサットで、バッタンバン州のラタナック知事は、
約2000世帯が洪水により家屋が被害を受けた、と話している。また、ポーサットのトニン知事は10月11日、
州内の国道5号線の使用を禁じ、通行止めとした。カンボジア政府は被災者向けに支援物資の米を配布しているが、
人命や家屋への被害に加え、農作物や家畜への被害も甚大になるとみられる。
今回の洪水被害に対し、三上正裕・在カンボジア日本大使は、「深刻な洪水被害が多くの州に広がり、
人命を奪い、多くの方々に避難を強いたことを悲しく思います。犠牲者に哀悼の意をささげ、
ご家族にお悔みを申し上げます。被災者のみなさんはじめ、カンボジアのみなさんの安全が確保されるよう、
被害が早期に回復するよう願っています」とのメッセージを発表した。
一方、首都プノンペンでは週末の豪雨で洪水が発生し、毛沢東通りなど幹線道路を含む多くの道路が冠水した。
郊外では通行止めになる場所も多く、都内の交通は各地でマヒした。
また、道路わきには、従業員のストライキで回収が遅れているゴミが積みあがっており、
洪水によりこれらのゴミが流れだす事態も発生。多くの家屋で床上・床下浸水の被害が発生している。